日本企業の越境EC展開は遅れている?

日本企業の越境EC展開は遅れている?

年々拡大を続ける越境EC市場。
これからますます魅力的な市場に成長していくことが予想されています。
しかしながら、日本企業の越境EC展開はまだまだ進んでいるとは言いがたいのが現状です。
日本貿易振興機構(JETRO)が2018年度に行った「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」によると、販売においてECを利用したことがある企業は全体のわずか30.3%に過ぎず、その中で越境ECを利用したことがある企業は半数以下の40.3%にとどまっています。
世界的な市場の拡大を見れば、日本企業における越境EC展開は決して進んでいるとは言えない状況です。

越境ECで直面する6つの課題と解決策

ではなぜ、日本企業の越境EC導入はあまり進んでいないのでしょうか。
ここでは、越境ECを展開する際に直面する課題と、それを解決するためのポイントを6つに分けて
紹介していきます。

課題:販売国やターゲット層などの市場調査

広大な越境EC市場の中から「どの国に販売するのか」「どんなターゲットを相手にするのか」を選定することは、決して容易ではありません。
市場規模が大きいからこそ選択肢が多く、うまくターゲットを絞り込めないことも考えられます。

解決策:インバウンドの傾向からニーズの把握をする

インバウンドの傾向を把握することで、自社の商品やサービスのニーズがどこにあるのかをある程度知ることができます。
利用者の国籍、よく購入している世代など、まずは自社にある情報を精査してみましょう。
ニーズを把握することができれば、どの国のどの層をターゲットに越境EC市場へ参入すべきか、具体的に検討できるようになります。

また、参入国を決定する際には、その国における越境EC市場の規模や成長率もあわせて考えることが大切です。
越境ECは世界的に見ると中国とアメリカが二大市場となっていますが、日本においては台湾への越境EC展開も近年盛んになっています。
毎年安定的に市場が成長している国や、日本製品のニーズが高い国へターゲットを絞って参入することも、一つの方法と言えるでしょう。

課題:商品の販売方法

海外に向けてどうやって商品を販売すればよいのか分からない、という課題もあります。
すでに自社のECサイトがある場合はサイトを多言語化させることが第一ですが、それだけで十分な集客を見込めるわけではありません。

解決策:モバイルサイトに対応していることが重要に

スマートフォンが普及した現在では、ECサイトにおいてもモバイル対応がマストとなっています。
日本では73%、アメリカでは65%の人がオンラインでの購入や決済にモバイル端末を使用したことがあると回答した統計もあります。
越境ECを展開するなら、PCにもモバイルにも対応した「レスポンシブ」と呼ばれるサイトを用意しましょう。

モバイルサイトに対応していることが重要に

課題:言語に関する課題

外国語に対応できるスタッフが自社にいないことで越境ECを進められなくなってしまうケースはよくあります。
サイトを翻訳することができなければ、海外の顧客に商品を知ってもらうことができません。

解決策:自動翻訳やクラウドソーシングを利用する

専任の担当者を雇うなどのコストをかけたくない場合は、自動翻訳を使ってみるのも一つの手段です。
近年では無料で自動翻訳してくれるツールが増え、精度もかなり上がっています。
「ゼロからの翻訳は無理だけれど自動翻訳の手直し程度ならできる」というスタッフが社内にいるかもしれませんので、スタッフの語学スキルも改めてチェックしてみましょう。

また、より高い品質を求める場合はクラウドソーシングを利用して翻訳を外注するという方法もあります。
大量に翻訳しなければならないページがあるときや、自動翻訳では対応が難しい専門的な用語が多く含まれる場合には、有効な手段となります。

課題:法律に関する課題

国内と海外では法律が大きく異なるため、現地の法律に則った対応が必要になります。
現地の法律を知らなかったばかりに、思わぬトラブルに見舞われてしまうことも考えられます。
たとえば中国の場合は、販売できる商品のジャンルに制限がある、一回あたりの取引額や年間の取引額に上限が設定されているなど、その国独自の法律で越境ECが規制されています。

解決策:販売前にしっかりと調査する

いざ越境ECを始めたときにトラブルになってしまわないように、現地の法律は事前にしっかりと調査しておきましょう。
現地の事情に詳しい物流のパートナーに相談するなど、慎重に事前準備を進めて、確認漏れがないようにすることが大切です。
また、法律はその国の情勢によって変化することもあるので、常に最新の動向に注意する必要があります。
越境ECを始めた後も、現地の情報収集は継続して収集しましょう。

課題:決済方法・代金回収に関する課題

海外を相手に取引をする場合に大きな課題となるのは決済方法です。
対象となる国によって、選ぶべき決済方法はそれぞれ変わってきます。

解決策:ニーズに合わせた複数の決済方法に対応する

国によって利用率の高い決済方法は異なるので、現地のニーズに合わせた決済方法を選択するようにしましょう。
主な決済方法としては、下記のような方法が挙げられます。

  • クレジットカード
  • Paypal、Alipay等の仲介型決済サービス
  • デビットカード
  • 電子マネー
  • 銀行振込
  • 代金引換

クレジットカードはどの国でも使われていることが多く、比較的代金の未回収が起きにくいというメリットがあります。
また、中国ではAlipayの利用が非常に普及しているなど、対象国によって事情はさまざまです。
より広いニーズに応えられるよう、複数の決済方法に対応することをおすすめします。

課題:配送方法に関する課題

海外に商品を送る際の配送方法も見過ごせない課題の一つです。
スピード面はもちろん、一部の国や業者では荷物を丁寧に扱わない場合もあり、破損に対する備えも必要となってきます。

解決策:物流量やサポート体制によって業者選びをする

DHLやFedExといった国際宅急便、日本郵便の国際郵便など、海外配送を請け負う業者は数多くありますが、ある程度物流量のある安定した業者を選ぶことが何より大切です。
そのうえで、万が一破損や紛失が発生した場合にどのような補償やサポートが得られるのかをしっかり確認し、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

まとめ

ここでは、越境ECで直面する課題と解決策について紹介してきました。
日本企業にとってはまだまだハードルが高い越境ECですが、これからも拡大していくであろう世界のEC市場に参入することは、販路の拡大やブランド力を向上させる大きなきっかけになるはずです。

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