ソーシャルビジネス最前線Frontiers of Social Business

特集Vol2

VOL.2

障がい者雇用支援

ノーマライゼーションの実現と障がい者の社会的・職業的自立を支援する「わーくはぴねす」な農園

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障がい者がごく普通に暮らし、地域の一員として生活できる「ノーマライゼーション」を実現するため、日本の企業には、障害者雇用促進法で定められた一定数の障がい者を雇用することが義務づけられています。このような中、CSR(企業の社会的責任)の高まりなどにより、障がい者雇用に積極的に取り組む企業は増加していますが、採用は身体障がい者に集中しており、社内に適した業務が少ない知的障がい者や精神障がい者の雇用は依然として遅れている状況です。特に知的障がい者の就業機会は非常に少なく、経済的な自立の大きな壁となっています。
そのような中、私たちは「一人でも多くの障がい者雇用を創出し、社会に貢献する」という理念のもと、障がい者が楽しく、やりがいを持ってイキイキと働くことができることを目指した企業向けの貸し農園『わーくはぴねす農園』を日本で初めて開始しました。

18~65歳の障がい者の就職率13.4%※2017年 厚生労働省職業安定局「障害者雇用の現状等」

障がい者がイキイキ働き、
定着率が95%を超える職場

『わーくはぴねす農園』は、企業の障がい者の雇用を目的とした共同農園となっています。農園は、「安全・清潔」をモットーに、重度の知的障がい者でも安心して就業できる環境を整備。企業には雇用場所の提供だけでなく、障がい者の募集から教育、採用、定着支援までをワンストップで行います。また、企業が農園に配置する管理者には、近隣の定年退職者を紹介。地域のシルバー雇用にも大いに貢献しています。
『わーくはぴねす農園』は現在、全国11ヶ所まで拡大。農園を利用する企業は大手企業を中心に190社まで増加し、約1,000名の障がい者の一般就労が実現しています。農園で働く障がい者のこれまで7年間の定着率は95%を超えており、98%のお客様企業に継続して農園をご利用いただいております。

障がい者がイキイキ働き、定着率が95%を超える職場

すべての人々が
幸せになれる仕組みを目指して

『わーくはぴねす農園』の誕生により、約1,000名の一般就労が実現しました。しかしながら、知的・精神障がい者の就職率は依然として低く、月に1~2万円の収入しかない障がい者が依然として数多くいる現実があります。一方、企業においては、本業の中で障がい者を全て雇用することは非常に難しく、障がい者雇用のための無理な仕事の切り出しが、結果としてミスマッチを招いている現状があります。そのような中、障がい者の法定雇用率は、2018年4月には2.0%から2.2%に引き上げられ、企業はより一層の障がい者雇用が求められています。
私たちは、すべての障がい者が、無理なくイキイキと働くことのできる世の中を目指して『わーくはぴねす農園』をもっと増やしていくこと、また、農業だけでなく障がい者の個性にあわせた多様な働き方ができる仕組み作りに取り組んでいきます。すべての人々が「働く幸せ(ワークハピネス)」を体感できる社会を創り上げることが、私たちの最終的なゴールなのです。

映像:わーくはぴねす農園 PR動画「Jobに、Joyを。」編

COLUMN

行政との連携により、
全国に広がる『わーくはぴねす農園』

愛知県豊明市からの誘致により「あいち豊明ファーム」が誕生

2016年11月、愛知県豊明市からの誘致により「あいち豊明ファーム」が誕生しました。当時、豊明市には障がい者の就職先がほとんどなく、彼らの経済的な自立が課題となっていました。そのような中、「わーくはぴねす農園」を知った豊明市の行政の皆様から、市長を中心に農園誘致のお話をいただき、愛知県初の農園開設が実現しました。
「あいち豊明ファーム」が地域の障がい者雇用の受け皿となり、現在では約100名の障がい者の一般就労が生まれています。なお、農園誘致のために豊明市が支出した助成金・給付金は全くなく、行政負担の少ない画期的な就労モデル例として全国の自治体から高い注目を受けています。